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作/オダミヤコ

サウンドオブピーターパンvol.9


お・ん・が・く って。

なんだかすてきだな?

こどもたちは、もっともっと素敵な声を出そうとおもって

、まえよりももっとていねいに注意深く声を出してみた。

「♪レ~~~~~~~~~」

LA-BOTは左に優雅に曲がった。

「♪ミ~~~~~~~~~」

LA-BOTは右に華麗に曲がった。

「ほぅ・・・」

一同ためいき。

すてき。

いろんな気持ちがこめられる。

そして、みんなの気持ちがひとつになれる。

みんなとても良い気分になって・・・

しばらくの静けさの後、誰かが口をひらいた。

「そういえば、♪ドレミ、その他のその他って?」

よく覚えていましたね。

ティンクは言った。

「もちろん、♪ドレミには続きがあってね・・・」

「♪ファ~~~~」

すると、LA-BOTが突然

「ファッファッファッファッファッ!」

おなかを抱えて笑い出した。

あっけにとられるこどもたちを横目に見ながら、ティンクは、

「♪ソ~~~~~」

するとLA-BOTはまるで、そうそうそう、とあいづちを打つようなしぐさをし始めた。

「♪ラ~~~~~」

LA-BOTはティンクに合わせて一緒に美しい声で唄う、LaLaLaLaLa~~~~~~~~~~~~

「これでおしまい。」

ティンクはそういうとそそくさとその場から立ち去ろうとした。

「待ってよ!」

「ぼくは知ってるよ?その後は♪シだ!」

ピーターがそういうのを途中でさえぎるように、ティンクが大きな声でこう言った。

「だめ~~~~!それを唄うと世界が滅んじゃう~!」

ティンクの叫びがネバーランドにこだました。

「♪シ・・・ほ・・・ろ・・・ん・・・じゃ・・・う・・・・・・・・・・」

そのこだまを

ネバーランド囲む広い広い広~い海を

航行中の

海賊船が

ひそかに聴いていた。

to be continued............


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